住宅は人生最大の買い物ともいわれますが、実際に注文住宅などを建てるとなると、土地の購入、建物の建築の両方について、年収よりもさらに高額なお金がかかってしまうものです。それでは実際のところ、どのくらいの年収があれば注文住宅の取得が可能であるのかといえば、国土交通省が公表している統計資料によれば、全国で注文住宅を取得した人の年収としては、400万円から600万円という層がもっとも多かったといいます。すなわち、30歳代中盤から後半にかけてくらいの、仕事に対しても脂が乗ってきた世代になってはじめて、十分な年収を得て、注文住宅のオーダーが可能になるものと考えられます。実際に注文住宅を取得しようとする場合には、子供の成長、両親の介護なども見据えた上で、適切な資金計画を立てることが重要となります。
銀行などで低利の住宅ローンを借りる場合には、ローンセンターで現在の年収や将来の年収をもとにして、返済についてのシミュレーションなどもしてもらえますので、参考にするとよいでしょう。ただし、いくら住宅ローンでの融資が可能といっても、頭金としての自己資金は用意しておいたほうが望ましく、一般には総費用の2割から3割程度の頭金を用意できたほうが、あとあとの返済にとっても楽であるとされています。頭金があれば、その分は元金のほかに金利をプラスして返済しなければならないローンにたよらなくて済みますので、あとで病気や事故などの突発的な理由で返済ができなくなるというリスクを極力減らすことができます。