注文住宅における完了検査

注文住宅を建てるという場合には、建築基準法をはじめとする、住宅にかかわる法令の内容についても、ある程度は知っておいたほうがよいでしょう。たとえば、注文住宅の建築工事がすべて完成したとしても、ただちに住んでよいのかといえばそのようなことはなく、法令のなかでは完了検査を受けることが義務付けられています。完了検査というのは、あらかじめ建築確認申請によって提出された図面や書類に記載されているとおり、建物が法令の規定によるさまざまな基準どおりに建てられたかどうかを、公的な機関が最終的に確認をするための検査のことをいいます。この検査を実施するのは、建築主事を置いている都道府県や市町村、または指定確認検査機関とよばれる民間の機関であり、実際に職員が注文住宅が建てられた現場を訪れて、ひとつずつ項目のチェックを行います。

もしこうしたチェックをクリアして、法令どおり建てられていると認められた場合には、検査済証が交付され、その住宅に住んでもよいというお墨付きが得られます。この検査済証は、たとえば不動産登記や住宅ローンの手続きのなかで提出を求められることがある、きわめて重要なものです。いっぽう、もし注文住宅の工事が完成したとしても、完了検査で不具合を指摘され、検査済証が得られなかった場合には、検査で指摘された部分のやり直しの工事をするなどして、ふたたびクリアすることができなければ、その住宅に住むことはできず、もし強行した場合には懲役や罰金が科せられます。

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